チャッキング工法の標準と資格認定
注目されるチャッキング工法の問題点
既存杭引抜き工事を取り巻く環境は、いま大きく変化しています。全国各地に広く普及している「輪投げ工法」は、約40年もの間大きな技術革新もなされず施工され続けており、未だ杭の地中残置や埋戻し不良の問題が解消されず、それらに伴う訴訟などに発展するケースも年々増加傾向にあります。そのため昨今、より多くの技術者が真剣に既存杭引抜き工事と向き合い、「輪投げ工法」の限界が囁かれる一方で、杭の地中残置や埋戻し不良といった問題を大きく軽減できるチャッキング工法が注目されるようになりました。
チャッキング工法においても、トラブルを回避するためには正しい手順と適切な方法が必要です。しかし多くのチャッキング工法では、必要な施工プロセスや使用材料、施工管理などについて未だ理解が進んでおらず、厳密な管理規定や、品質管理試験による裏付けに欠ける工法が混在し、工事品質・埋戻し品質について、工法により大きなバラツキが生じているのが現状です。
チャッキング工法においても、トラブルを回避するためには正しい手順と適切な方法が必要です。しかし多くのチャッキング工法では、必要な施工プロセスや使用材料、施工管理などについて未だ理解が進んでおらず、厳密な管理規定や、品質管理試験による裏付けに欠ける工法が混在し、工事品質・埋戻し品質について、工法により大きなバラツキが生じているのが現状です。
標準工法の制定と講習・資格試験の実施
そこで当協会は、従前より研究開発を続けて参りました「杭先端パワーチャッキング工法(PG工法)」を、チャッキング工法の標準工法とし、さらなる改良・高度化に務めるともに、特許権者が権利を放棄することで、広く普及可能な一般工法としました。
「PG工法」はチャッキング工法において、掘削から引抜き注入までを、専用の施工管理装置を用いた一元管理を行い、注入管理や使用する充填材などにも厳しい基準を設けることで、高い工事品質を実現する事を目的とした唯一の確立された工法です。
協会では、約10年間におよぶ施工実績と、協会による技術研究を反映させた「杭先端パワーチャッキング工法(PG工法)設計施工マニュアル 令和4年度版」と「標準積算資料」を整備し、その概念や施工ノウハウなどを習得して頂ける講習を、技能者と施工管理者に対して実施しています。
「PG工法」はチャッキング工法において、掘削から引抜き注入までを、専用の施工管理装置を用いた一元管理を行い、注入管理や使用する充填材などにも厳しい基準を設けることで、高い工事品質を実現する事を目的とした唯一の確立された工法です。
協会では、約10年間におよぶ施工実績と、協会による技術研究を反映させた「杭先端パワーチャッキング工法(PG工法)設計施工マニュアル 令和4年度版」と「標準積算資料」を整備し、その概念や施工ノウハウなどを習得して頂ける講習を、技能者と施工管理者に対して実施しています。
資格者証(カード)の発行
上記講習を修了し資格試験に合格した者は、チャッキング工法施工技能者または、チャッキング工法施工管理者として、資格者証(カード)を発行しています。令和5年4月1日以降、PG工法施工時にはこれらの資格者証の携帯が必要になります。なお認定期間は資格発効日から3年間です。
「同等工法」の認定
当協会はチャッキング工法の認定機関として活動することで、既存杭引抜き工全体の技術向上・品質向上に資することを主な行動目的と定めています。そこで会員企業が保有するチャッキング工法について、施工プロセスや材料、品質管理などを審査し、その規格・品質・性能において「標準工法であるPG工法と同等の技術を有する」と認められた工法を、「同等工法」として認定し、証書を発行しています。
私たちはチャッキング工法を正しく行うことによって、日本の既存杭の撤去・処理のグランドデザインと、持続可能な地域・地盤環境の創造に大きく資することができるものと考えています。