（良いケース）打設された当時の設計図を受け取りました。
敷地図・杭伏せ図・基礎の断面図・柱状図があり、打設された工法が明記されていました。
（悪いケース）杭明細と数量のみしか提示されませんでした。

すべての杭は健全なものとして、そして設計図・仕様書通りに打設されているものとして見積もりを行いました。

施工計画書には施工方法や注入材、施工機械などが記載されました。
しかし記載項目の標準がないため、施工業者によってまちまちな計画書が提出されました。管理方法などの記載がないケースも多くありました。

（通常）監督員と一緒に図面の寸法から追い出して、おおよその場所を掘り出して確認していました。
（良いケース）事前に既存杭の位置が測量され、杭打ち工事のように杭芯が打ち込まれていました。
（悪いケース）杭位置は「だいたいこの辺り」といわれ、後は自分たちで図面から追い出しをするしかない。
基礎解体の時に目視確認できておらず、杭頭の深度も分からない既存杭を、なかば宝探しのように探していました。

ほとんどの現場では、レベルの設置もなく施工が行われ、削孔深度の正確な記録なども取られていませんでした。

充填材には事前の計画数量はあるものの、実際には穴の中に入る量だけしか入れませんでした。
また各引抜き孔に埋め戻された量などは管理されない現場が多くありました。

埋め戻された引抜き孔の調査（確認）及び評価などはなされていませんでした。

・施工報告書が提出されない現場もありました。
・杭の残置の報告は、正確に行う現場もあれば、報告されない現場も多くありました。
・杭1本ごとの正確な削孔深度などの記録は、特に指示がなければ提出されませんでした。
・杭1本ごとの正確な注入量が報告されることはありませんでした。
・材料の納品伝票は提出されますが、指示がない限りテストピースなどは取られませんでした。