既存杭の撤去・処理に関連するグランドデザインの創造を目指して
一般社団法人日本杭抜き協会は、持続可能な地域・地盤環境の創造に向けて、社会的良識を持って自主的に行動します。
協会からお知らせ
- 2020年6月29日 2020年度・協会財務、活動書類を公開しました。
- 2019年12月5日 2019年度企画事業を実施致しました
- 2019年10月16日 2019年度企画事業を実施致します
- 2019年8月31日 新委員会発足のお知らせ
- 2019年5月21日 設立総会が「住宅新報」で報道されました
杭抜きコラム
- 2019年4月1日 杭抜きコラム(3)「世界杭抜き機博物館」について
- 2019年4月1日 杭抜きコラム(2)東京駅前、旧丸ビル基礎工事写真について
- 2019年4月1日 杭抜きコラム(1)旧相模川橋脚について
日本杭抜き協会は、既存杭引抜き工を「持続可能な形で地盤環境を継承していく技術」として捉え、その活動をスタートしました。活動開始当初から「既存杭引抜き工事で発生した問題」への問い合わせが多く、「現在の既存杭引抜き工を改善するべき」という社会的要請を強く感じ、それに資することが私どもを含めた既存杭引抜き工に携わる技術者の社会的使命であるとの思いを日々新たにしております。また既存杭引抜き工の改善を通じて広く社会に貢献することが、業界とそれに携わる技術者の社会的地位の向上にも結びつくと考えております。
既存杭引抜き工事の現状は、国内外を通して、十分な認識・理解を得られていないのが現実です。それぞれの工法が持つ特性や品質、埋戻し材料の特性、それらに起因する問題発生などが、広く認識され理解されない限り、現状の改善は困難です。既存杭引抜き工についての幅広い啓発活動も、当協会の責務のひとつです。
「既存杭の引抜き」という実務に目を向ければ、現在の日本には、99%の輪投げ工法と1%のチャッキング工法しかありません。工法普及率から考えても当然ですが、既存杭引抜き工で起こる多くの問題は、輪投げ工法で発生しています。すなわち輪投げ工法の持つ性質から、多くの問題が発生しているわけであり、それが改善されない限り、既存杭引抜き工に関連する業界が変革されることはありません。輪投げ工法は業界の今後を左右する大きな要因です。
私たちは既存杭引抜き工が「持続可能な地盤環境の修復技術」となることを目指しています。その面から見ると、輪投げ工法は、真剣に改善に取り組んでいる一部の工法を除けば、総じて推奨できない工法と認識する他はありません。しかし現実には大口径の既存杭のように、輪投げ工法でしか対応できない既存杭も存在します。そこで当協会では「より高品質な輪投げ工法の確立」を目指した活動を推進したいと考えます。 またチャッキング工法に関しては、元来、輪投げ工法の問題を解消すべく開発された工法であり、「持続可能な地盤環境の修復技術」として有望であると考えます。そこで当協会は、チャッキング工法の適用範囲内においてはチャッキング工法を推奨し、適用範囲外においては新しい輪投げ工法(より高品質な輪投げ工法)を推奨します。
このように基本方針を明確化することで、お問い合わせにもより有効なご対応が可能となり、また理想的な既存杭引抜き工の確立にもより近づけるものと考えております。